差遣さしつか)” の例文
其方儀そのほうぎ先達さきだっながいとま差遣さしつかわし候処そうろうところ以後心掛も宜しくよっ此度このたび新地しんち二百石に召し返され馬廻り役被仰付候旨おおせつけられそうろうむね被仰出候事おおせいだされそうろうこと 重 役 判
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一日も早くくだんの悪僧を誅戮ちゅうりくなし、下々しもじもの難儀を救い取らせよとの有難い思召おぼしめしによって、はるばる身共を差遣さしつかわされた次第じゃ。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「先年、亜米利加アメリカ合衆国よりペルリといへる船大将を江戸へ差遣さしつかはし、日本は昔より外国と付合なき国なれども……」
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
差遣さしつかはすべし山中に地獄谷ぢごくだにと云處あり此所ここにて兩人を谷底たにそこ突落つきおとして殺し給へ必ず仕損しそんずる事あるまじ其留守るすには老僧らうそう天一を片付申すべし年はよつたれどもまだ一人や二人の者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「牢を出ると、其処そこで、春嶽しゅんがく侯から差遣さしつかわされた新しい衣服、かみしもに着替えた……これは申すまでもなくかつて前例のないことで、いかに左内どのが礼をあつくされたかお分りであろう」
城中の霜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ただそこに居る君だけが、その神聖なる使命をになうべく選まれて、吾々の前に差遣さしつかわされた唯一、無上の天使である。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いいかえ、今日、乗込んで来ようという検地の代官は、代官は代官でも、ちっと目方のちがった代官で、江戸の老中から特別に差遣さしつかわされた検地の勘定役人だ
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
見立みたて奉公ほうこう差遣さしつかはし可申いづれ出府の上御相談に及ぶべく候委細は筆紙ひつしつくし難く早々さう/\以上
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見立奉公に差遣さしつかはし可申候いづれ出府の上相談可申候委細は筆紙につくし難し早々さう/\以上
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)