左伝さでん)” の例文
旧字:左傳
孔子は恠力乱神かいりょくらんしんを語らずといい給えども左伝さでんには多く怪異の事をせたり又中庸ちゅうように国家まさおこらんとすれば禎祥ていしょう有り国家まさほろびんとすれば妖孽ようげつありと云うを
怪談牡丹灯籠:02 序 (新字新仮名) / 総生寛(著)
下等士族はすなわしからず。役前やくまえほか、馬に乗る者とては一人ひとりもなく、内職のかたわらに少しく武芸ぶげいつとめ、文学は四書五経ししょごきょう、なおすすみ蒙求もうぎゅう左伝さでんの一、二巻に終る者多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
左伝さでん国語こくごになると、なるほど事実はある。左伝の叙事の巧妙さに至っては感嘆のほかはない。しかし、その事実を作り上げる一人一人の人についての探求がない。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
左伝さでんに平地尺にみつるを大雪とと見えたるはその国暖地なればなり。唐の韓愈かんゆが雪を豊年の嘉瑞かずいといひしも暖国の論なり。されど唐土もろこしにも寒国は八月雪ふる五雑俎ござっそに見えたり。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
左伝さでん』『史記しき』などにその例はなはだ多きは、よく人の知るところなり。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そのもくを挙ぐれば、煩悶異文弁はんもんいぶんべん仏説阿弥陀経碑ぶっせつあみだきょうひ、春秋外伝国語ばつ荘子注疏そうしちゅうそ跋、儀礼跋、八分書孝経はちふんしょこうきょう跋、橘録きつろく跋、冲虚至徳真経釈文ちゅうきょしとくしんきょうしゃくぶん跋、青帰せいき書目蔵書目録跋、活字板左伝さでん跋、宋本校正病源候論跋
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こころみに問う、天下の男子、その妻君が別に一夫を愛し、一婦二夫、家におることあらば、主人よくこれを甘んじてその婦人につかうるか。また『左伝さでん』にそのしつかううということあり。
中津留別の書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
左伝さでん』に曰く
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
世説せせつ左伝さでん戦国策せんごくさく老子ろうし荘子そうしと云うようなものもく講義を聞き、そのきは私ひとりの勉強、歴史は史記を始め前後漢書ぜんごかんしょ晋書しんしょ五代史ごだいし元明史略げんみんしりゃくと云うようなものも読み
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)