居着ゐつ)” の例文
つひ一晩ひとばんかさねえで、四手場よつでばぢいも、きし居着ゐつきのいはのやうだ——さてけばひよんなことぬまぬし魅入みいられた、なに前世ぜんせ約束やくそくで、じやうぬま番人ばんにんつたゞかな。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こといへは、風通かぜとほしもよし室取まどりもよし造作ざうさく建具たてぐごときも、こゝらにのきならべた貸家かしやとはおもむきちがつて、それ家賃やちんもかつかうだとくのに……不思議ふしぎしてるものが居着ゐつかない。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)