トップ
>
尻眼
>
しりめ
ふりがな文庫
“
尻眼
(
しりめ
)” の例文
見
(
み
)
る/\
内
(
うち
)
に
怪
(
あやし
)
の
船
(
ふね
)
の
白色檣燈
(
はくしよくしやうとう
)
は
我
(
わ
)
が
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
檣燈
(
しやうとう
)
と
並行
(
へいかう
)
になつた——
早
(
は
)
や、
彼方
(
かなた
)
の
右舷
(
うげん
)
の
緑燈
(
りよくとう
)
は
我
(
わ
)
が
左舷
(
さげん
)
の
紅燈
(
こうとう
)
を
尻眼
(
しりめ
)
にかけて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
よし子は顔を画に向けた儘、
尻眼
(
しりめ
)
に三四郎を見た。大きな
潤
(
うるほひ
)
のある
眼
(
め
)
である。三四郎は
益
(
ますます
)
気の毒になつた。すると女が急に笑ひ出した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と一句に力を
籠
(
こ
)
めて制する母親、その声ももウこう成ッては耳には入らない。文三を
尻眼
(
しりめ
)
に懸けながらお勢は
切歯
(
はぎし
)
りをして
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
その配下のものが気負い立つのを彼は
尻眼
(
しりめ
)
にかけ、
足許
(
あしもと
)
の砂を蹴りつけながら云った。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
と、小さい
顎
(
あご
)
を出し、老婢がこれに対し何かあらがう様子を
尻眼
(
しりめ
)
にかけながら
雛妓
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
蠍は大烏を
尻眼
(
しりめ
)
にかけてもう泉のふち
迄
(
まで
)
這
(
は
)
って来て云いました。
双子の星
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ト云懸けてお勢を
尻眼
(
しりめ
)
に懸けてニヤリと笑ッた。お勢はお勢で
可笑
(
おか
)
しく
下唇
(
したくちびる
)
を突出して、ムッと口を結んで、
額
(
ひたえ
)
で昇を
疾視付
(
にらみつ
)
けた。イヤ疾視付ける
真似
(
まね
)
をした。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
高い男は中背の男の顔を
尻眼
(
しりめ
)
にかけて口を
鉗
(
つぐ
)
んでしまッたので
談話
(
はなし
)
がすこし
中絶
(
とぎ
)
れる。
錦町
(
にしきちょう
)
へ曲り込んで二ツ目の横町の角まで参った時、中背の男は
不図
(
ふと
)
立止って
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
尻
常用漢字
中学
部首:⼫
5画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
“尻”で始まる語句
尻
尻尾
尻餅
尻端折
尻目
尻込
尻切
尻馬
尻持
尻上