“尻込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しりご88.9%
しりごみ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、もう沢山、もう沢山」長造は、そのお面みたいなものを、弦三が本気でかぶせそうな様子を見てとって、尻込しりごみしたのだった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「は!」といったものの尻込しりごみをした。答えそこなって、以後注意、落第だよ。出世しまい! などといわれるのがこわかったからだ。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
古島老刑事はひどく尻込しりごみをする。蜂矢探偵はにやにや笑ってみている。田山課長の顔がだんだんにがにがしさを増してきた。
四次元漂流 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その度毎たんびに苦い顔をされたが、何遍苦い顔をされても少しも尻込しりごみしないで口をくして諄々じゅんじゅんと説得するに努めたのは社中の弓削田秋江ゆげたしゅうこうであった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)