“しりご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尻込66.7%
臀込11.1%
逡巡11.1%
後込8.3%
2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「は!」といったものの尻込しりごみをした。答えそこなって、以後注意、落第だよ。出世しまい! などといわれるのがこわかったからだ。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ああ云う場合についドギマギして臀込しりごみしてしまうのであるが、それだけ純なところもあること、等々を橋寺に伝えて貰う、と云うようにでもしたらば
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
さすがに貞之進は逡巡しりごみして引還そうとする時、あなたやと二階裏で高く呼んだ声が、小歌の声のように思われて立留ったが、よしや小歌であった所がよその座敷へ出て居る事
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
「さりとは無念な。わしが不断から武芸を指南するのも、こういう時の用心ではないか。よしよし、貴公らが臆病に後込しりごみしているなら、この左内が自身で行く」
仁右衛門は場主の一眼ひとめでどやし付けられて這入る事も得せずにしりごみしていると、場主の眼がまた床の間からこっちに帰って来そうになった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)