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小紋縮緬
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こもんちりめん
ふりがな文庫
“
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)” の例文
上州
(
じょうしゅう
)
伊香保千明
(
いかほちぎら
)
の三階の
障子
(
しょうじ
)
開きて、
夕景色
(
ゆうげしき
)
をながむる婦人。年は十八九。品よき
丸髷
(
まげ
)
に結いて、草色の
紐
(
ひも
)
つけし
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の
被布
(
ひふ
)
を着たり。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
お柳の
装
(
なり
)
は南部の藍の
子持縞
(
こもちじま
)
の袷に黒の
唐繻子
(
とうじゅす
)
の帯に、
極微塵
(
ごくみじん
)
の
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の
三紋
(
みつもん
)
の羽織を着て、水の
滴
(
たれ
)
るような
鼈甲
(
べっこう
)
の
櫛
(
くし
)
笄
(
こうがい
)
をさして居ります。
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
年増向きの
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
、まことにリユウとしてをりますが、引上げて
透
(
すか
)
すと、肩のあたりから胴へ、裾へと、滅茶々々に切り破つてあるのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
円輔は細長い膝を
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の
薄
(
うすっ
)
ぺらな
二枚襲
(
にまいがさね
)
の上から、
掌
(
てのひら
)
でずらりと
膝頭
(
ひざがしら
)
へ
擦
(
さす
)
り落すこと三度にして、がッくりと
俯向
(
うつむ
)
き
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お作は薄ッぺらな
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
のような白ッぽい羽織のうえに、ショールを着て、叔父と
田舎
(
いなか
)
から出ている兄との真中に、少し顔を
斜
(
はす
)
にして坐っていた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
そうして、この情の
籠
(
こも
)
る一重ねの着物を見ているうちに、これが羽織もそっくりした
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の一重ねであることが、大変な気がかりになりました。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
葡萄茶
(
えびちや
)
の
細格子
(
ほそごうし
)
の
縞御召
(
しまおめし
)
に
勝色裏
(
かついろうら
)
の
袷
(
あはせ
)
を着て、羽織は
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の
一紋
(
ひとつもん
)
、
阿蘭陀
(
オランダ
)
模様の
七糸
(
しつちん
)
の
袱紗帯
(
ふくさおび
)
に
金鎖子
(
きんぐさり
)
の
繊
(
ほそ
)
きを引入れて、
嬌
(
なまめかし
)
き友禅染の
襦袢
(
じゆばん
)
の
袖
(
そで
)
して口元を
拭
(
ぬぐ
)
ひつつ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の胸に「愛国婦人会」の
徽章
(
きしょう
)
を、それはまだしもとして「清州芙江間道路開通記念」などいう二銭銅貨と間違えられそうなメダルをまでもぶらさげて来るのが普通であった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
濃いお納戸地に
柳立枠
(
やなぎたてわく
)
の、
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
の羽織を着て、下着は知らず、
黒繻子
(
くろじゅす
)
の襟をかけた
縞
(
しま
)
縮緬の着物という、寮のお若が派手姿と、障子に片手をかけながら
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「豪い!」といいさま、
小紋縮緬
(
こもんちりめん
)
で裏が
緞子
(
どんす
)
、
同
(
おなじ
)
く薄ッぺらな羽織を
飜
(
ひら
)
りと
撥
(
は
)
ねて、お納戸地の帯にぐいとさした扇子を抜いて、とんと置くと、ずっと寄って、紙幣を請取り
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
紋
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
縮
常用漢字
小6
部首:⽷
17画
緬
漢検準1級
部首:⽷
15画
“小紋”で始まる語句
小紋
小紋染
小紋紬
小紋織
小紋更紗
小紋木綿