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対岸
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むこう
ふりがな文庫
“
対岸
(
むこう
)” の例文
旧字:
對岸
喜「
対岸
(
むこう
)
へ
往
(
い
)
くぐらいは知ってるだが、一人で往くのも
勿体
(
もってえ
)
ねえと思って人の来るのを待っていた処だ、丁度
宜
(
い
)
いからお乗んなせえな」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一方ならぬ御恩を受けていながら親方様の
対岸
(
むこう
)
へ廻るさえあるに、それを
小癪
(
こしゃく
)
なとも恩知らずなともおっしゃらず
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
富岡老人はそのまま三人の者の足音の聞こえなくなるまで
対岸
(
むこう
)
を
白眼
(
にら
)
んでいたが、次第に眼を遠くの
禿山
(
はげやま
)
に転じた、
姫小松
(
ひめこまつ
)
の
生
(
は
)
えた丘は静に日光を浴びている
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
小高い丘に、谷から築き上げた位置になって、
対岸
(
むこう
)
へ山の
青簾
(
あおすだれ
)
、青葉若葉の緑の中に、この細路を通した処に、冷い風が
面
(
おもて
)
を打って、
爪先
(
つまさき
)
寒う
湛
(
たた
)
えたのである。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
目黒川の
対岸
(
むこう
)
、一面の稲田には、白い
靄
(
もや
)
が低く迷うて夕日が岡はさながら墨絵を見るようである。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
▼ もっと見る
彼
(
あ
)
の軽業師と一緒に
対岸
(
むこう
)
まで行けば全く名声を四海に轟かす事が出来る。首尾能く行けば太郎石鹸、太郎ムスク、太郎カラ——等が出来て、乃公は随分持て
囃
(
はや
)
されるだろう。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
これが黒部の
対岸
(
むこう
)
から聞えずに、反対側の中ノ谷の方から聞えたのは、山の反響であろう。
可愛い山
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
対岸
(
むこう
)
の三人は
喫驚
(
びっくり
)
したらしく、それと又気がついたかして
忽
(
たちま
)
ち声を
潜
(
ひそ
)
め大急ぎで通り過ぎて
了
(
しま
)
った。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
今度こっちの
棟梁
(
とうりょう
)
の
対岸
(
むこう
)
に立ってのっそりの癖に及びもない望みをかけ、大丈夫ではあるものの幾らか棟梁にも姉御にも心配をさせるその
面
(
つら
)
が憎くって面が憎くって
堪
(
たま
)
りませねば
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
いかにも人は
籠
(
こも
)
らぬらしい、
物凄
(
ものすさま
)
じき
対岸
(
むこう
)
の崖、炎を宿して
冥々
(
めいめい
)
たり。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
北から南へと流れている笛吹川の
低地
(
ひくち
)
を越してのその
対岸
(
むこう
)
もまた山々の
連続
(
つながり
)
である。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そもそも最初に
汝
(
おのれ
)
めがわが
対岸
(
むこう
)
へ廻わりし時にも腹は立ちしが、じっと
堪
(
こら
)
えて争わず、
普通大体
(
なみたいてい
)
のものならばわが
庇蔭
(
かげ
)
被
(
き
)
たる身をもって一つ仕事に手を入るるか、打ち
擲
(
たた
)
いても飽かぬ奴と
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“対岸”の意味
《名詞》
対 岸(たいがん)
向こう側の岸。
(出典:Wiktionary)
“対岸”の解説
対岸
(出典:Wikipedia)
対
常用漢字
小3
部首:⼨
7画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
“対”で始まる語句
対
対手
対峙
対馬
対向
対蹠的
対蹠
対坐
対照
対句