寢靜ねしづ)” の例文
新字:寝静
みち兩側りやうがはしばらくのあひだ、人家じんかえてはつゞいたが、いづれも寢靜ねしづまつて、しらけた藁屋わらやなかに、何家どこ何家どこひと氣勢けはひがせぬ。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
まぁあなたがたにわかりやすいためには、東京とうきよう銀座ぎんざそのほか街路樹がいろじゆうわつてゐる商店街しようてんがいの、ふけてさわいでゐたひとも、寢靜ねしづまつたのち月光げつこうおもうかべてればよからうとおもひます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
語せ樂みながら酒宴しゆえんをなし夜九ツどきすぐる頃佐治右衞門忠内の兩人は暇乞いとまごひして歸り家内も寢靜ねしづまりて夜も八ツ時と思しきころ勝手かつての方より一人の盜賊たうぞくしのび入り年の取集め金五六十兩用箱ようばこに有けるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
が一ぴきあるばん蚊帳かやなかにまぐれこみました。みんな寢靜ねしづまると
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)