奇異きゐ)” の例文
絶頂ぜつてう平坦たひらになし、馬の天険てんけんをたのみてこゝに住居し耕作かうさくをもしたるが、ほろびてのち其灵魂れいこんこゝにとゞまりて苗場なへば奇異きゐをもなすにやとおもへり。
それから朝日島あさひじま漂着へうちやくして、椰子やし果實美味うまかつたこと猛狒ゴリラ襲撃しふげき一件いつけん櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさとの奇遇きぐうてつひゞき屏風岩べうぶいわ奇異きゐ猛犬稻妻まうけんいなづまにもまれなるいぬなること
此理このりを知らざる者は海をる事遠き所に於て鹹水貝殼の積聚せきしうするを見れば頗る奇異きゐの思ひを作すべし。大人云々の説有る盖し此に基因きいんするならん。果して然らは所謂「大人踐跡」とは何者を指すか。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
なるるる草、奇異きゐ香木かうぼく
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
絶頂ぜつてう平坦たひらになし、馬の天険てんけんをたのみてこゝに住居し耕作かうさくをもしたるが、ほろびてのち其灵魂れいこんこゝにとゞまりて苗場なへば奇異きゐをもなすにやとおもへり。
晴天風なき時日いづれば十三の小嶋おの/\離散りさんして池中に遊ぶが如し、日入れば池の正中まんなかにあつまりて一ツの嶋となる。此池に種々の奇異きゐあれどもぶんおほければしるさず。
晴天風なき時日いづれば十三の小嶋おの/\離散りさんして池中に遊ぶが如し、日入れば池の正中まんなかにあつまりて一ツの嶋となる。此池に種々の奇異きゐあれどもぶんおほければしるさず。
神明かの男が実心まごゝろあはれみ、人々のいのりをも納受なふじゆまし/\けん、かの娘目のさめたるがごとくおきあがり母をよびければ、みな奇異きゐのおもひをなし、むすめのそばにあつまりていかに/\といふ。
百樹もゝきいはく越遊ゑついうしたる時、牧之ぼくし老人に此山の地勢を委しくきゝ真景しんけいをもたるに、いたゞき平坦たひらなる苗場なへば奇異きゐ竜岩窟りうがんくつ古跡こせきなど水にも自在の山なれば、おそらくは上古人ありて此山をひらき