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失
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なくな
ふりがな文庫
“
失
(
なくな
)” の例文
遊「君の後曳も口ほどではないよ。この間
那処
(
あすこ
)
の
主翁
(
おやぢ
)
がさう言つてゐた、風早さんが後曳を三度なさると新いチョオクが半分
失
(
なくな
)
る……」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
山「
宜
(
い
)
いわ、
失
(
なくな
)
る時にゃア失るから大騒ぎやって行かなくっても宜い、
彼
(
あ
)
ア云う親孝行の
娘
(
こ
)
だから有りゃア取って置いて呉れる」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それからもう一方の手で胸の上を軽く
撫
(
な
)
でてくれると、急に今までの圧迫感が
失
(
なくな
)
ってしまった。ああ、良かった、と思わず口に出したとき、目が
醒
(
さ
)
めた。
牛人
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
その哲学者面を砂塵がサーッと吹きつけて通った後では、確かに二三人は消えて
失
(
なくな
)
って居るだろう。
The Affair of Two Watches
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
拾ったとか、
失
(
なくな
)
ったとか、落したとかいう事は多数の
児童
(
こども
)
を集めていることゆえ常に有り勝で怪むに
足
(
たら
)
ないのが、今突然この訴えに接して、自分はドキリ胸にこたえた。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
敲
(
たた
)
き
附
(
つけ
)
るように投込んだのは小歌の写真で、くるくると廻って沈んだと思うとすぐ浮上り、十二三分の間に写真は焦げ
爛
(
ただ
)
れて、昨日までは嬉しくながめられた目元口元、見る/\消て
失
(
なくな
)
ったを
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
少くとも此れ以上醉つてはならぬと
急
(
あせ
)
つた。すると急れば急るほど、私は醉の𢌞るを覺え、眼がぐら/\して、身體全體が次第々々に他人のものであるやうな心持がして………遂に意識が
失
(
なくな
)
つた。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
兼「
長
(
ちょう
)
兄い……不思議だな、
一昨日
(
おとゝい
)
あたりからズキ/\する疼みが
失
(
なくな
)
ってしまった、能く利く湯だなア」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ところが段々その雪も解けて
失
(
なくな
)
る時分になりますと、穴の隅からたら/\と清水が垂れてまいります。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
へい/\御尤もさまでございます……
私
(
わたくし
)
どもの忰は貴方様のことばかり申して、誠に情ないことをした、
私
(
わたくし
)
がお刀さえ
失
(
なくな
)
さなければ、チャンとしてお屋敷においでなさろうもの
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あの巾着にゃア金は
沢山
(
たんと
)
入ってやアしないよ、三両一歩入ってるの、
此方
(
こっち
)
へ返えせ、此の
前
(
めえ
)
も此方ア銘仙の半纒が
失
(
なくな
)
ってらア、
疾
(
と
)
うから眼を
注
(
つ
)
けて居たんだ、近所で毎度顔を見て知ってるぞ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
“失”を含む語句
失敗
失策
過失
紛失
失錯
失望
大失策
失笑
失礼
失敬
消失
紛失物
失踪
失禮
喪失
見失
遺失
茫然自失
大失敗
失念
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