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四間
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よま
ふりがな文庫
“
四間
(
よま
)” の例文
四間
(
よま
)
しかない狭い家だったけれども、
木口
(
きぐち
)
などはかなり吟味してあるらしく子供の眼にも見えた。間取にも工夫があった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
今度引移りましたのは今戸の小さい家で、間かずは
四間
(
よま
)
のほかに四畳半の
離
(
はなれ
)
屋がありまして、そこの庭先からは、隅田川がひと目に見渡されます。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼は土曜日毎に自分の名前の僅かに十五枚を手に入れるばかりであった。——而も現在の基督降誕祭の精霊は彼の
四間
(
よま
)
の家を祝福してくれたのであった。
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
その家は僕の
家
(
うち
)
から三丁とは離れない山の
麓
(
ふもと
)
にあって、
四間
(
よま
)
ばかしの小さな
建築
(
つくり
)
ながらよほど風流にできていて庭には樹木多く、草花なども種々植えていたようであった。
初恋
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
妾宅は
上
(
あが
)
り
框
(
かまち
)
の二畳を入れて僅か
四間
(
よま
)
ほどしかない古びた
借家
(
しゃくや
)
であるが、
拭込
(
ふきこ
)
んだ表の
格子戸
(
こうしど
)
と
家内
(
かない
)
の
障子
(
しょうじ
)
と
唐紙
(
からかみ
)
とは、今の職人の
請負
(
うけおい
)
仕事を嫌い、
先頃
(
さきごろ
)
まだ
吉原
(
よしわら
)
の焼けない時分
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
私たちはそれから都合
四間
(
よま
)
の部屋を通りぬけてみたが、かの跫音はいつも二人のさきに立って行く。しかもその形はなんにも見えないで、ただその跫音が聞こえるばかりであった。
世界怪談名作集:02 貸家
(新字新仮名)
/
エドワード・ジョージ・アール・ブルワー・リットン
(著)
先日聞いておいた番地をたよりに、尋ねたずねて行き着くと、庭は相当に広いが、
四間
(
よま
)
ばかりの小さな家に、老人は
老婢
(
ばあや
)
と二人で閑静に暮らしているのであった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
昔風
(
むかしふう
)
の
門
(
もん
)
を
入
(
はひ
)
ると
桑園
(
くはゞたけ
)
の
間
(
あひだ
)
を
野路
(
のみち
)
のやうにして
玄關
(
げんくわん
)
に
達
(
たつ
)
する。
家
(
いへ
)
は
僅
(
わづか
)
に
四間
(
よま
)
。
以前
(
いぜん
)
の
家
(
いへ
)
を
壞
(
こは
)
して
其古材
(
そのふるざい
)
で
建
(
たて
)
たものらしく
家
(
いへ
)
の
形
(
かたち
)
を
作
(
なし
)
て
居
(
ゐ
)
るだけで、
風趣
(
ふうち
)
も
何
(
なに
)
も
無
(
な
)
いのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
しまいには新築の二階座敷を
四間
(
よま
)
ともに
吾有
(
わがゆう
)
とした。余は比較的閑寂な月日の
下
(
もと
)
に、
吸飲
(
すいのみ
)
から牛乳を飲んで生きていた。一度は
匙
(
さじ
)
で突き
砕
(
くだ
)
いた
水瓜
(
すいか
)
の底から
湧
(
わ
)
いて出る赤い汁を飲まして
貰
(
もら
)
った。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“四間”で始まる語句
四間半
四間町
四間間口