“吾有”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わがもの50.0%
わがゆう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故なぜ先生は愛妻愛子愛女の心尽しの介抱かいほうの中に、其一片と雖も先生を吾有わがものと主張し要求し得ぬものはない切っても切れぬ周囲の中に
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
彼等は全宇宙ぜんうちゅう吾有わがものにしなければ満足せぬ。むしろ吾を全宇宙に与えなければ満足せぬ。其一切を獲ん為には、有てる一切をてゝ了う位は何でもない。耶蘇も仏陀ぶつだも斯恐ろしい人達である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しまいには新築の二階座敷を四間よまともに吾有わがゆうとした。余は比較的閑寂な月日のもとに、吸飲すいのみから牛乳を飲んで生きていた。一度はさじで突きくだいた水瓜すいかの底からいて出る赤い汁を飲ましてもらった。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)