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わい
ふりがな文庫
“
哩
(
わい
)” の例文
何だか樣子が違ふ
哩
(
わい
)
と思つとると、平生とはまるで別人のやうな能辯で以つて、慷慨激越な演説をおつ始めたんぢや。
我等の一団と彼
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
愈々
(
いよいよ
)
これは役所だ
哩
(
わい
)
。まさか警察ではあるめえな。浮浪人が警察署へ飛び込むなんて余り気の利いた図じゃねえ」
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
西比利亜では犬を「エンヌ」といふさうで
語音
(
ごいん
)
が
稍
(
や
)
や似通つておる。或は日本犬と同種族であるまいかといふ説があるさうだが、如何さま
宛
(
さ
)
もありさうな事だ
哩
(
わい
)
。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
思えば、此程の飢に、何も食べられなかったからこそ非道な心持になったので、灰を食べても雑作なくなおって仕舞った
哩
(
わい
)
と感じ、取った物も、元の通り戻したのです
日記:09 一九二三年(大正十二年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「ますますいかん。機械が急に利かなくなった
哩
(
わい
)
。……不思議なこともあればあるものじゃ……」
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
塔の上の詮索の方が遙かに好い結果を来すのだ
哩
(
わい
)
と余は独り
黙首
(
うなづ
)
いて居たが、此の時堀の方から人々の異様に叫ぶ声が聞こえた、何の事だか勿論聞き分ける事は出来ぬけれど
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
ところが、或る映画で、海岸地へ、一緒にロケーションに行って、そのうどんファン(ドン・ファンに非ず)ぶりを見るに及んで、なるほど、これは噂以上だ
哩
(
わい
)
! と感心した。
うどんのお化け
(新字新仮名)
/
古川緑波
(著)
次に連続と云う字義をもう一遍
吟味
(
ぎんみ
)
してみますと、前にも申す通り、ははあ連続している
哩
(
わい
)
と相互の区別ができるくらいに、連続しつつある意識は
明暸
(
めいりょう
)
でなければならぬはずであります。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
... モツとねきへ寄せんかい、邪魔になつて洗やへん
哩
(
わい
)
』『ねきへ寄つたら洗ふ処有らへん哩』『どだい、こんな
小
(
ち
)
つこい背中へ二人かかるんのが阿呆やい、足へ廻れ/\』で
弟
(
おとうと
)
弟子が脚へ廻つた。
相撲の稽古
(新字旧仮名)
/
岡本一平
(著)
『甘くやつてる
哩
(
わい
)
。』と多吉は先づ可笑く思つた。それは此処の学校の教師の周到な用意に対してであつた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
荊軻
(
けいか
)
の賦した易水の詩、そいつを残して立ち去った乞食、
鳥渡
(
ちょっと
)
心にかかる
哩
(
わい
)
。荊軻は失敗したのだからな。そうだ刺客を心掛けて。秦の始皇帝を刺そうとして。
首頂戴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
人間様の恋路の
笑止
(
をか
)
しいのは鍋小路どので初めて承知して毎日顔を見る度に俺は
腹筋
(
はらすぢ
)
が
揉
(
よ
)
れた
哩
(
わい
)
。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
「うん、
生意気
(
なまいき
)
なことをやり
居
(
お
)
った
哩
(
わい
)
」と大江山捜査課長は天の一角を
睨
(
にら
)
んでいたが「よオし、誰か
羽田航空港
(
はねだこうくうこう
)
に電話をして、すぐに飛行機であの気球を追駈けさせろッ」
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして心では、
対手
(
あひて
)
に横を向いて
嗤
(
わら
)
はれたやうな侮辱を感じた。「畜生! 矢つ張り年を
老
(
と
)
つてる
哩
(
わい
)
!」
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「とんだことに、永く手間どらせた
哩
(
わい
)
」と博士は
呟
(
つぶや
)
きながら後を再びふりむこうともせず、そろそろと研究所の方へ引きかえして行った。それは博士の退所時間三十分も過ぎていた。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
彼奴
(
きゃつ
)
騒々しい
石塊
(
いしころ
)
だ
哩
(
わい
)
」とアフリカを踏破したスタンレーのような、大味な冒険心の持ち合わせはないが、騒々しい石塊の眼の前で、その雑音を
封
(
ふう
)
する可く、喉仏の見える迄口を開け
小酒井不木氏スケッチ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そして心では、對手に横を向いて
嗤
(
わら
)
はれたような侮辱を感じた。『畜生!矢つ張り年を老つてる
哩
(
わい
)
!』
葉書
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「お国のために、やらなけりゃならんことになりました
哩
(
わい
)
。この磯崎は、鹿島灘の一番北の端を占め、しかも町全体が、ズーッと海の真中へ突き出ているから、監視哨には持ってこいの土地ですよ」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
……計る計ると思ったが、その実俺の方が計られた
哩
(
わい
)
天主閣の音
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
慣れた路ですけれども、足許しか見えないもんだから何だか知らない路に迷つてゐるやうでしてなあ。いや、五里霧中とは昔の人はよく言つたものだと思ひました
哩
(
わい
)
。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「三ヶ所、作れというお
達
(
たっ
)
しでナ、岬に一つ、
磯崎
(
いそざき
)
神社の林の中に一つ、それから
磯合寄
(
いそあいよ
)
りに一つ、と都合三ヶ所、作りましたよ。作ったのはよいが、監視哨に立つ人が、足りないので、弱っています
哩
(
わい
)
」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と私は何氣なく云つたが、ハハア、此女が、存外眞面目な顏をしてる
哩
(
わい
)
と思つたのは、ヤレ/\、これでも一種の
姿態
(
しな
)
を作つて見せる積りだつたかと氣が附くと、私は吹出したくなつて來た。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
よしや骸骨であるにしても、これは又サテ/\見すぼらしい骸骨である
哩
(
わい
)
。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
よしや骸骨であるにしても、これは又サテ/\見すぼらしい骸骨である
哩
(
わい
)
。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と私は何気なく云つたが、ハハア、此女が、存外真面目な顔をしてる
哩
(
わい
)
と思つたのは、ヤレ/\、これでも一種の
姿態
(
しな
)
を作つて見せる積りだつたかと気が付くと、私は吹出したくなつて来た。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『はははは、
遺失
(
おと
)
して了ひました
哩
(
わい
)
。』
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
哩
漢検準1級
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一哩
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