“他哩”の読み方と例文
読み方割合
たわい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
作は四五人の若いものに取囲まれて、しきりに酒をいられていたが、その目は見据みすわって、あんぐりした口や、ぐたりとしたからだが、他哩たわいがなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
圭一郎はY町の妻の實家の近所の床屋にでも行つて髮を刈り乍ら他哩たわいのない他人の噂話の如く裝つてそれとなく事實を突き留めようかと何遍決心したかしれなかつた。が、いざとなると果し兼ねた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
と、それだけが庸三の耳にはっきりき取れるだけで、何をきいても他哩たわいがなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)