古下駄ふるげた)” の例文
わし手早てばや草鞋わらじいたから、早速さツそく古下駄ふるげた頂戴ちやうだいして、えんからとき一寸ちよいとると、それれい白痴殿ばかどのぢや。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ながれてごみなか西瓜すゐくわかは古下駄ふるげたいてゐるのまでがよく見分みわけられる。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
(さあ、それでは御案内ごあんないまをしませう、どれ、丁度ちやうどわたしこめぎにまゐります。)とくだんをけ小脇こわきかゝへて、椽側えんがはから、藁草履わらぞうり穿いてたが、かゞんで板椽いたえんしたのぞいて、引出ひきだしたのは一そく古下駄ふるげた
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)