ねたみ御成門への内に大文にて祐天風いうてんふう南無阿彌陀佛なむあみだぶつかきたりたれとも知れざれども不屆ふとゞき仕方しかたなりよつて御成門なりもん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『あゝ、あゝ、縁起えんぎでもない、南無阿彌陀佛なむあみだぶつ! このふね惡魔あくまみいつなければよいが。』とつぶやいた。
老人らうじんなら南無阿彌陀佛なむあみだぶつ/\とくちうちとなへるところだ。老人らうじんでなくともこの心持こゝろもちおなじである。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
南無阿彌陀佛なむあみだぶつ南無阿彌陀佛なむあみだぶつ
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
又々あらたあらた立直たてなほ奉行所ぶぎやうしよへ申上て昨夜さくや御成門へいたづら仕りしが南無阿彌陀佛なむあみだぶつと書しは淨土宗じやうどしうのともがらねたみしと相見あひみえ申候如何計申べしや何卒なにとぞ公儀こうぎ威光ゐくわう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
弦月丸げんげつまる出港しゆつかうのみぎりに檣燈しやうとう微塵みじんくだけたのをて『南無阿彌陀佛なむあみだぶつこのふねにはみいつてるぜ。』とつぶやいた英國エイこく古風こふう紳士しんし甲板かんぱんから自分じぶん船室へやまんとて昇降口しようかうぐちから眞逆まつさかさま滑落すべりおちてこし