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半股引
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はんももひき
ふりがな文庫
“
半股引
(
はんももひき
)” の例文
と廊下で別れて、一人が
折曲
(
おりまが
)
って二階へ上る後から、どしどし乱入。とある六畳へのめずり込むと、蒲団も待たず、
半股引
(
はんももひき
)
の薄汚れたので
大胡坐
(
おおあぐら
)
。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると女などは
浅墓
(
あさはか
)
なものだから、そら鐘が鳴ったと云うので、めいめい
河岸
(
かし
)
へあつまって
半襦袢
(
はんじゅばん
)
、
半股引
(
はんももひき
)
の服装でざぶりざぶりと水の中へ飛び込んだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
揉
(
も
)
まれ揉まれてお角の帯は解けた、上着は
辷
(
すべ
)
り落ちる、それを引っぱる、引きちぎる。真白な
肉
(
ししむら
)
。お角はその覚悟で、下には軽業の娘の着る
刺繍
(
ぬいとり
)
の
半股引
(
はんももひき
)
を着けていた。
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
小男は、
木綿藍縞
(
もめんあいじま
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
に、小倉の帯を締め、無地木綿のぶっさき羽織を着、鼠小紋の
半股引
(
はんももひき
)
をしていた。体格の立派な方は、
雨合羽
(
あまがっぱ
)
を羽織っているので、服装は見えなかった。
船医の立場
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
背負い呉服を売り歩く商人らしい男が、麻の
襦袢
(
じゅばん
)
と
半股引
(
はんももひき
)
一つでふるえながら、泥だらけになった大きな反物の風呂敷包を横に置き、
濡
(
ぬ
)
れた
単衣
(
ひとえ
)
と毛糸の腹巻を腰掛の背に懸けて干していた。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
めくら縞の襟の
剥
(
は
)
げた、袖に
横撫
(
よこなで
)
のあとの光る、同じ紺のだふだふとした
前垂
(
まえだれ
)
を首から下げて、千草色の
半股引
(
はんももひき
)
、膝のよじれたのを
捻
(
ねじ
)
って
穿
(
は
)
いて、ずんぐりむっくりと
肥
(
ふと
)
ったのが
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
暑がりやで汗ッ
掻
(
か
)
きの庄造は、この間の出水で
泥
(
どろ
)
だらけになった裏の
縁鼻
(
えんはな
)
へチャブ台を持ち出して、
半袖
(
はんそで
)
のシャツの上に毛糸の腹巻をし、麻の
半股引
(
はんももひき
)
を
穿
(
は
)
いた姿のまま
胡坐
(
あぐら
)
をかいているのだが
猫と庄造と二人のおんな
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
め組が
継
(
つぎ
)
の当った千草色の
半股引
(
はんももひき
)
で、縁側を膝立って来た——
婦
(
おんな
)
たちは皆我を忘れて六畳に——中には抱合って泣いているのもあるので、惣助一人三畳の火鉢の
傍
(
わき
)
に、割膝で
畏
(
かしこま
)
って
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
暑がりやで
汗
(
あせ
)
ツ
掻
(
か
)
きの庄造は、此の間の出水で泥だらけになつた裏の
縁鼻
(
えんはな
)
へチヤブ台を持ち出して、半袖のシヤツの上に毛糸の腹巻をし、麻の
半股引
(
はんももひき
)
を
穿
(
は
)
いた姿のまゝ
胡坐
(
あぐら
)
をかいてゐるのだが
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そんげえなものには
怯
(
おび
)
えまい、面魂、
印半纏
(
しるしばんてん
)
も交って、布子のどんつく、
半股引
(
はんももひき
)
、
空脛
(
からずね
)
が入乱れ、
屈竟
(
くっきょう
)
な日傭取が、早く、糸塚の前を摺抜けて、松の下に、ごしゃごしゃとかたまった中から
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
半
常用漢字
小2
部首:⼗
5画
股
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
“半”で始まる語句
半
半分
半刻
半纏
半襟
半纒
半身
半年
半切
半歳