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勦
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いたは
ふりがな文庫
“
勦
(
いたは
)” の例文
おつぎは
卯平
(
うへい
)
を
勦
(
いたは
)
るには
幾
(
いく
)
ら
勘次
(
かんじ
)
が
八釜敷
(
やかましく
)
ても一々
斷
(
ことわ
)
りをいうては
出
(
で
)
なかつた。
勘次
(
かんじ
)
はおつぎが
暫時
(
しばし
)
でも
居
(
ゐ
)
なくなると
假令
(
たとひ
)
卯平
(
うへい
)
の
側
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
るとは
知
(
し
)
つても
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
何故
(
なんで
)
彼様
(
あんねえ
)
目の
敵
(
かたき
)
にしるだんべえ?」と椋は不審に思つて、出来るだけ娘を
勦
(
いたは
)
つて
遣
(
や
)
つてゐた。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
心
(
こゝろ
)
から
漸
(
やうや
)
く
其
(
そ
)
の
瘡痍
(
きず
)
を
勦
(
いたは
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
平生
(
いつも
)
になくそれを
放任
(
うつちや
)
つて
置
(
お
)
けば
生涯
(
しやうがい
)
の
畸形
(
かたわ
)
に
成
(
な
)
りはしないかといふ
憂
(
うれひ
)
をすら
懷
(
いだ
)
いた。さうして
彼
(
かれ
)
は
鬼怒川
(
きぬがは
)
を
越
(
こ
)
えて
醫者
(
いしや
)
の
許
(
もと
)
に
與吉
(
よきち
)
を
連
(
つ
)
れて
走
(
はし
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「お
前
(
まへ
)
兄貴
(
あにき
)
だな、そんぢやえゝ、
徒勞
(
むだ
)
だ」と
抱
(
だ
)
いた
手
(
て
)
を
放
(
はな
)
たしめた。
百姓
(
ひやくしやう
)
は
骨肉
(
こつにく
)
の
勦
(
いたは
)
りが
泣
(
な
)
き
號
(
さけ
)
ぶ
子
(
こ
)
をぎつと
力
(
ちから
)
を
籠
(
こ
)
めて
曳
(
ひ
)
かせない。そんな
思
(
おも
)
ひきつた
手段
(
しゆだん
)
に
加
(
くは
)
はることは
出來
(
でき
)
ないのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
勦
漢検1級
部首:⼒
13画
“勦”を含む語句
勦滅
勦絶
勦滅的
勦蕩
勦討