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剪
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はさ
ふりがな文庫
“
剪
(
はさ
)” の例文
村には理髮店といふものも無い時でしたから、兄貴が襷掛で、掛る布も風呂敷か何かで間に合せて、銀さんの髮を短く
剪
(
はさ
)
みました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
後園の花二枝三枝
剪
(
はさ
)
んで床の眺めにせんと、境内彼方此方逍遥されし朗圓上人、
木蘭色
(
もくらんじき
)
の無垢を着て左の手に女郎花桔梗、右の手に
朱塗
(
しゆ
)
の把りの鋏持たせられしまゝ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
杉籬の
剪
(
はさ
)
みすてが
焚附
(
たきつけ
)
になり、落葉の掃き寄せが腐って肥料になるも、皆時の
賜物
(
たまもの
)
である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
アポロ怒ってミの耳を驢の耳にし、ミこれを
慚
(
は
)
じて常に高帽で隠しその一僕のみ主人の髪を
剪
(
はさ
)
む折その驢耳なるを知った。由ってその由人に洩らすまじと慎んでも
怺
(
こら
)
え切れず。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
『もしもこの小馬がわしのものだったら、第一にわしはその翼を
剪
(
はさ
)
んでしまうね!』
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
▼ もっと見る
実家
(
さと
)
よりも、
飯田町
(
いいだまち
)
の
伯母
(
おば
)
よりすらも、はがき一枚来ぬことの何となく気にかかり、今しも日ながの手すさびに山百合を生くとて
下葉
(
したば
)
を
剪
(
はさ
)
みおれる浪子は、水さし持ちて入り来たりし
姥
(
うば
)
のいくに
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
ここに居て遊ぶ
小児等
(
こどもら
)
、わが知りたるは絶えてあらず。風俗もまた
異
(
かわ
)
りて見ゆ。わが遊びし頃は、うつくしく
天窓
(
あたま
)
そりたるか、さらぬは
切禿
(
きりかむろ
)
にして皆
梳
(
す
)
いたるに、今は
尽
(
ことごと
)
く皆
毬栗
(
いがぐり
)
に短く
剪
(
はさ
)
みたり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
熱心にぱちんぱちんと
剪
(
はさ
)
み取ってくれている。
善蔵を思う
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
阿父
(
おとっさん
)
が
書家
(
しょか
)
樵石
(
しょうせき
)
先生だけに、土肥君も子供の時から
手跡
(
しゅせき
)
見事に、よく学校の先生に
褒
(
ほ
)
められるのと、阿父が使いふるしの
払子
(
ほっす
)
の毛先を
剪
(
はさ
)
み切った様な大文字筆を持って居たのを
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それ手を取れ足を持ち上げよと
多勢
(
おおぜい
)
口々に罵り騒ぐところへ、後園の花
二枝
(
にし
)
三枝
剪
(
はさ
)
んで床の眺めにせんと、
境内
(
けいだい
)
あちこち
逍遙
(
しょうよう
)
されし朗円上人、
木蘭色
(
もくらんじき
)
の
無垢
(
むく
)
を着て左の手に
女郎花
(
おみなえし
)
桔梗
(
ききょう
)
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
剪
漢検1級
部首:⼑
11画
“剪”を含む語句
剪刀
剪髪
剪燈新話
剪裁
剪定
剪灯新話
剪除
剪紙
剪枝畸人
剪薙
剪花
剪燈
剪断応力
髪剪
御剪紙
大剪刀
散剪
剪髮
桑剪
水剪紅羅
...