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六朝
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りくちょう
ふりがな文庫
“
六朝
(
りくちょう
)” の例文
遠くは
六朝
(
りくちょう
)
時代より近くは
前清
(
ぜんしん
)
に至るまでの有名な小説や筆記の類に
拠
(
よ
)
って、時代を
趁
(
お
)
って順々に話していただくことに致しました。
中国怪奇小説集:02 開会の辞
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
六朝
(
りくちょう
)
時代の技巧を考慮せず、ただ製作家の心理を
忖度
(
そんたく
)
してこの観音の印象を裏づけようとするごときは、無謀な試みに相違ない。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
逆にいえば怪異の美を生み得る時代のみが、真に力のあった時代だともいえるのです。漢や
六朝
(
りくちょう
)
はそういう偉大な力を彫刻で示しました。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
たとえば、
鍍金仏
(
ときんぶつ
)
などを専門家が一眼見て、これは
六朝
(
りくちょう
)
だとか、もう少し
旧
(
ふる
)
いとかいうようなことをいうのは、皆この型式を見るわけである。
茶碗の曲線:――茶道精進の或る友人に――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
そのすぐ向うからもう長々とした石段の入り口になって、そこには
不許葷酒入山門
(
くんしゅさんもんにいるをゆるさず
)
と
六朝
(
りくちょう
)
風な字で彫った古い
苔
(
こけ
)
むした自然石が倒れ掛かっていた。
逗子物語
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
▼ もっと見る
更に右の二通を選び出した目安というものが、支那の本場もよろしいが、
秦漢
(
しんかん
)
だとか、
六朝
(
りくちょう
)
だとか、稚拙だか豪巧だか知らないが、あれはちょっと近寄れない。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
足利
(
あしかが
)
時代は総たるみにて俳句の天保時代と相似たり。漢詩にては
漢
(
かん
)
魏
(
ぎ
)
六朝
(
りくちょう
)
は万葉時代と同じくたるみても善し。唐時代はたるみも少くまたたるみても悪しからず。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
また白馬は白く、あるいは堅きがゆえにその実在いかんを疑った実在論者
(二一)
や、禅門のごとく清浄、絶対について談論した
六朝
(
りくちょう
)
の清談家も無視することはできぬ。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
やれ
六朝
(
りくちょう
)
だ、何々
法帖
(
ほうじょう
)
だ、唐だ宋だ明だと、その選択に騒ぐかと思えば、犬養元総理のように、書自慢でありながら、その新しい中国風を狙う書家もあり、近衛さんのように
美術芸術としての生命の書道
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
コレアルハ
六朝
(
りくちょう
)
ヨリ始ル。然レドモ唐宋大賢ノ文ヲ
観
(
み
)
ルニ直ニ
胸臆
(
きょうおく
)
ヲ抒シ
通暢
(
つうちょう
)
明白ニシテ切ニ事理ニ当ル。
夫
(
か
)
ノ彫虫
篆刻
(
てんこく
)
スル者トハ
背馳
(
はいち
)
セリ。名ハ集ナリトイヘドモ実ハ子ナリ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
六朝
(
りくちょう
)
の石仏の一つは、うつとりと
睡
(
ねむ
)
たさうな微笑を浮べてゐた。ガンダーラの小さな石の首からは、ギリシャの海の音が聞えた。
宋
(
そう
)
の青銅仏は概して俗だが、木彫りには、いゝものがあつた。
夜の鳥
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
唯今御主人から御説明がありました通り、今晩のお話は
六朝
(
りくちょう
)
時代から始める筈で、わたくしがその
前講
(
ぜんこう
)
を受持つことになりました。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
インドにおけるガンダアラ様式や中インド様式と、その影響の下になれる
六朝
(
りくちょう
)
様式とは同じものでない。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
各時代の歴史はそれぞれの偉大な王侯や、英雄を有ち、また重く強い民衆をひかえているのであります。
周
(
しゅう
)
や
秦
(
しん
)
や漢や
六朝
(
りくちょう
)
、つづいて
唐
(
とう
)
宋
(
そう
)
元
(
げん
)
、
明
(
みん
)
清
(
しん
)
の各時代は、それぞれ巨大な歴史を有って居ります。
北支の民芸(放送講演)
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
梁
(
りょう
)
(
六朝
(
りくちょう
)
)の
大同
(
だいどう
)
の末年、平南将軍
藺欽
(
りんきん
)
をつかわして南方を征討せしめた。その軍は
桂林
(
けいりん
)
に至って、
李師古
(
りしこ
)
と
陳徹
(
ちんてつ
)
を撃破した。
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この建築が朝鮮から伝わった様式で、
六朝
(
りくちょう
)
時代のシナ建築をわれわれに示すものであるとすれば、この建築の上に実にさまざまの空想が建てられなくてはならないのです。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
絵画でも彫刻でもかかる意味で美術というよりは工藝であった。それは単独な存在ではなく建築の一部でさえあった。同じようにあの優秀な
六朝
(
りくちょう
)
や
推古
(
すいこ
)
の仏教藝術はむしろ工藝と呼ぶべきではないか。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
六朝
(
りくちょう
)
、初唐、盛唐は一つの新しい文化の迅速な成生を意味する。同時に、目まぐるしい変遷と興廃を意味する。風俗は混乱し推移した。漢式の鋭い鉄線は豊かに柔らかい唐式の線に変わった。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
藝術の面では南画の空白美の如き、書道の自在美、抽象美の如き、欧米において既に著しい影響が見られるのである。漢、
六朝
(
りくちょう
)
の彫刻の如き、今後ますますそこに東洋美の深さが見直されるであろう。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
“六朝”の解説
六朝(りくちょう)は、中国史上で建康(建業)、現在の南京市に都をおいた、三国時代の呉、東晋、南朝の宋・斉・梁・陳の総称。
呉の滅亡(280年)から東晋の成立(317年)までの時代を含め、この時代(222年 - 589年)を六朝時代(りくちょうじだい)とも呼び、この時期の文化を特に六朝文化(りくちょうぶんか)と称することもある。
(出典:Wikipedia)
六
常用漢字
小1
部首:⼋
4画
朝
常用漢字
小2
部首:⽉
12画
“六朝”で始まる語句
六朝仏
六朝頃
六朝時代
六朝本
六朝風