先祖代々せんぞだい/\)” の例文
つた——おほきな戸棚とだな、とつても先祖代々せんぞだい/\きざけて何時いつだいにもうごかしたことのない、……よこふすま一重ひとへ納戸なんどうちには、民也たみやちゝ祖母そぼとがた。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
案内して下さいとふと、「へいかしこまりました」とつてはかへ案内して掃除さうぢしてくれましたから、はかの前にむかつてわたし縁類えんるゐでもなんでもないが、先祖代々せんぞだい/\囘向ゑかうをしながら、只見とみると
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
……すなはかぜこゑなみおとながれひゞき故郷こきやうおもひ、先祖代々せんぞだい/\おもひ、たゞ女房にようばうしのぶべき夜半よは音信おとづれさへ、まどのささんざ、松風まつかぜ濱松はままつぎ、豐橋とよはしすや、ときやゝるにしたがつて、横雲よこぐもそら一文字いちもんじ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)