不廉ふれん)” の例文
それは食料しよくれうまきとの不廉ふれん供給きようきふあふがねばならぬからである。勘次かんじはおしな發病はつびやうから葬式さうしきまでにはかれにしては過大くわだい費用ひようえうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かの露国はもっとも不安心なる得意者なればその金利のことさらに不廉ふれんなるももとよりゆえなきにあらず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
もしこの不況険悪の時勢に於て無用不廉ふれんの事を起し一時の名聞みょうもんを求むるものとして一笑に附する人士が在ったならば、それは余りにも心なき人々として吾々はうらまざるを得ない。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
金銭にけちなる釣遊は、却て不廉ふれんなる釣遊なり。
研堂釣規 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
ごろでは不廉ふれんさけ容易ようい席上せきじやうへははこばれなくつてたのでしたがつて他人たにんつたのでもみなひかにするやうつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
旦那だんなぢや、〆粕しめかすばか使つかあんだつぺか」おつぎは自分じぶんらぬ不廉ふれん肥料ひれうのことにいていた。勘次かんじがついて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)