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をじゝ
まだ
執念深く
鐵車の
四邊を
徘徊して
居るのは、二十
頭許の
雄獅子と、
三頭の
巨大なる
猛狒とのみであつた。
『
獅子が?
何處に?。』と
一同は
屹となつて、
其指す
方を
眺めると、
果して
百ヤード
許離れたる
日當りのよき
草の
上に、
一頭の
巨大なる
雄獅子が
横つて
居つたが、
鐵車の
響に
忽ちムツクと
起上り
五
秒、十
秒は
大叫喚、あはや、
稻妻は
喰伏せられたと
思つたが、
此犬尋常でない、
忽ちむつくと
跳ね
起きて、
折から
跳り
掛る
一頭の
雄獅の
咽元に
噛付いて、
一振り
振るよと
見へたが