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ろばう
路傍の
草の
上に
腰を
掛けて、
握米飯を
喫し、それから
又テクリ
出したが、
却々暑い。
人は
知らじと
自ら
晦ませども、
優しき
良人が
心ざし
生憎纒はる
心地してお
律は
路傍に
立すくみしまゝ、
行くまいか
行くまいか、
寧思ひ
切つて
行くまいか、
今日までの
罪は
今日までの
罪
志村も
同じ
心、
後になり
先になり、
二人で
歩いて
居ると、
時々は
路傍に
腰を
下ろして
鉛筆の
寫生を
試み、
彼が
起たずば
我も
起たず、
我筆をやめずんば
彼も
止めないと
云ふ
風で、
思はず
時が
經ち