“ゆうよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悠揚75.9%
悠容10.3%
有用3.4%
幽窈3.4%
湧涌3.4%
熊腰3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日の話し手桜井作楽さくらいさくらは、近頃では珍らしい和服姿——しかも十徳を着て頤髥を生やした、異様な風体ふうていで、いとも悠揚ゆうようと演壇に起ったのです。
白木は、にっこり笑いながら、悠容ゆうようとせまらない態度でいった。そして私の腕をひったてると、かくドアを開いて、さあ先に入れと、合図あいずをした。
暗号音盤事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
なほ、珈琲こーひー椰子やし護謨樹ごむじゆ船材せんざいにする麻栗等ちーくなど非常ひじよう有用ゆうよう大抵たいていこのたい栽培さいばいすることが出來できます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
以上いじようわたしがおはなししてたことは、山林さんりんはわれ/\人間にんげんにとつては大變たいへん關係かんけいふかく、いろいろの意味いみでずいぶんやくつてゐること、それから有用ゆうよう樹木じゆもくのこと、日本につぽん森林帶しんりんたいはなし
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
かくては、一城の姫か、うつくしい腰元の——敗軍には違いない——落人おちゅうどとなって、辻堂に徜徉さまよった伝説をのあたり、見るものの目に、幽窈ゆうよう玄麗げんれいの趣があって、娑婆しゃば近い事のようには思われぬ。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あたかも六月の下旬で、窓に倚って眺めると、澗底かんていの樹木は鬱蒼と新緑をたたみ、前面の峭崖しょうがいから数条の小滝が落ち、その下に湧涌ゆうようたる水声がある。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
広額こうがく濶面かつめん、唇はたんのようで、眉は峨眉山がびさんの半月のごとく高くして鋭い。熊腰ゆうようにして虎態こたい、いわゆる威あってたけからず、見るからに大人の風を備えている。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)