“ゆっくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悠然25.0%
寛悠12.5%
悠々12.5%
悠揚12.5%
12.5%
緩々12.5%
緩然12.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうかね、私にかまわないでお出かけよ、私も今日は日曜だから悠然ゆっくりしていられない」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
恰度三日目の午後、K夫人は盛装して自家用の車に乗り、祈祷会、レセプション、午後のお茶、答礼、といかにも真面目な社交夫人らしい多忙さに半日を暮らし、最後の家を訪問した時は自動車を帰して、時間の都合でもあるのか、少し悠然ゆっくりと落付いて話込んでいましたが
耳香水 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
気になるほど爪の伸びた、湯がきらいらしい手に短いのべの銀煙管ぎせる、何か目出度い薄っぺらなほりのあるのを控えながら、先ず一ツ奥歯をスッと吸って、寛悠ゆっくりと構えた処は
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「幾らお前が強情を張った所で、一旦ここへ連れて来た以上は、もう帰す気配きづかいはないから、其意そのつもり悠々ゆっくりしておいで。夜も寒くないように、毛皮も沢山用意してあるから……。大事の花嫁さんに風邪でも引かせると大変だからね。ははははは。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
分りましたよ。真田幸村さなだゆきむらに対しても、決して粗略には存じません。萌黄色もえぎいろの海のような、音に聞いた淀川が、大阪を真二まっぷたつに分けたように悠揚ゆっくり流れる。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「出るなんて、まあ。——出るにしても、もっとゆっくりはずしたらさそうなもんじゃないか」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「窓を明けましょうか」とゆっくり聞いた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
起きようと寝ようと勝手次第、おまんまを食べるなら、冷飯おひやがあるから茶漬にしてやらっせえ、水を一手桶ておけんであら、いか、そしてまあ緩々ゆっくりと思案をするだ。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私も反対側の車道で停車を命じ、席の窓から容子を窺って居りますと、二人は四辺に人無きを幸いに手に手を取って一段一段緩然ゆっくりと其の石段を上って行くのであります。
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)