“やかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薬鑵41.5%
薬罐28.3%
薬缶22.6%
野干3.8%
夜間2.8%
湯鑵0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中央に立った銀次は、すこし得意そうに汗を拭き拭きお辞儀をしては、横の火鉢に掛かっている薬鑵やかん白湯さゆを飲んだ。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
とこれから足を洗って上へ通ると、四尺に三尺の囲炉裏に真黒な自在を掛け、くすぶった薬鑵やかんがつるしてあります。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
杉戸が細目に中からけられて、お湯が入用だといったときに、座員の一人は紫色の瀬戸ひきの薬罐やかんをさげていった。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
——そんなとおくにいたんじゃ、本当ほんとうかおりはわからねえから、もっと薬罐やかんそばって
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
風の音がひゅうと云う。竹が薬缶やかんを持って、急須きゅうすに湯を差しに来て、「上はすっかり晴れました」と云った。
独身 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
古金買いの中でも、なべかま薬缶やかんなどの古金を買うものと、金銀、地金じがねを買うものとある。
そこで、この野干やかんの生んだ子を岐都禰きつねといふ名にし、姓を狐のあたひとした。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
大法を保任し真髄を得たものは、それが露柱ろしゅ灯籠とうろう、諸仏、野干やかん、鬼神、男、女、貴族、賤民、の何であろうとも、礼拝すべき貴さを担っている。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
町奉行まちぶぎょうが、いかに重大な事件だからといって、夜間やかん将軍と膝をつきあわせて話すということなどは絶対にない……ナンテことは言いッこなし。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
かうしてはやしなか空氣くうきは、つねはやしそとくらべて、晝間ちゆうかんすゞしく、夜間やかんあたゝかで、したがつてひるよるとで氣温きおんきゆうかはることをやはらげます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
簿記函とかいた長方形の箱が鼠入らずの代をしている、其上に二合入の醤油徳利しょうゆどくりと石油の鑵とがおいてあって、箱の前には小さな塗膳があって其上に茶椀小皿などが三ツ四ツ伏せて有る其横にくすぼった凉炉しちりんが有って凸凹でこぼこした湯鑵やかんがかけてある。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)