“ゆわかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
湯沸94.1%
薬鑵5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楯井さんのおかみさんは、大きな湯沸ゆわかしに水をくもうと思って外に出ると、まもなく変な顔をして戻って来た。
惨事のあと (新字新仮名) / 素木しづ(著)
「どうも失敬です」と主人は恐縮のていで向き直る。折よく下女が来て湯沸ゆわかしと共に膳椀を引いて行く。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
台所の薬鑵ゆわかしにぐらぐらたぎったのを、銀の湯沸ゆわかしに移して、塗盆で持って上って、(御免遊ばせ。)中庭の青葉が、緑の霞に光って、さし込むなかに、いまの、その姿でしょう。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)