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野干
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やかん
ふりがな文庫
“
野干
(
やかん
)” の例文
大法を保任し真髄を得たものは、それが
露柱
(
ろしゅ
)
、
灯籠
(
とうろう
)
、諸仏、
野干
(
やかん
)
、鬼神、男、女、貴族、賤民、の何であろうとも、礼拝すべき貴さを担っている。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
と叫んだのだ——來て寢よは、來つ寢よなので、この夫どののことばによつて
岐都禰
(
きつね
)
といふとある。そこで、この
野干
(
やかん
)
の生んだ子を
岐都禰
(
きつね
)
といふ名にし、姓を狐の
直
(
あたひ
)
とした。
春宵戯語
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
神前にて腹十文字にきり、はらわたをくり出し、悪血をもって
神柱
(
かんばしら
)
をことごとく朱にそめ、悪霊になりて未来
永劫
(
えいごう
)
、当社の庭を草野となし、
野干
(
やかん
)
の
栖
(
ねぐら
)
となすべし——うんぬん。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「この
野干
(
やかん
)
、またふざけやがって」
馬の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
犬に追はれた家室さんは忽ち
野干
(
やかん
)
となつて
籬
(
まがき
)
の上に乘つてゐる。
紅染
(
くれなゐぞ
)
めの
裳
(
も
)
を着て、
裳裾
(
もすそ
)
をひいて遊んでゐる妻の
容姿
(
すがた
)
は、狐といへど
窈窕
(
ようちよう
)
としてゐたので、夫は去りゆく妻を戀ひしたつて
春宵戯語
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“野干”の解説
野干(やかん)とは漢訳仏典に登場する野獣。射干(じゃかん、しゃかん、やかん)、豻(がん、かん)、野犴(やかん犴は野生の犬のような類の動物、キツネやジャッカルなども宛てられる。)とも。狡猾な獣として描かれる。中国では狐に似た正体不明の獣とされるが、日本では狐の異名として用いられることが多い。
(出典:Wikipedia)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
干
常用漢字
小6
部首:⼲
3画
“野干”で始まる語句
野干平
野干坊元正