“まんまる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真円55.2%
真丸20.7%
眞丸10.3%
眞圓6.9%
満丸3.4%
真点3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると紅矢は不図、昨夜ゆうべ青眼老人が机の傍に置き忘れて行った鸚鵡の空籠を見付けて、驚いて眼を真円まんまるにして尋ねた——
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
見ると、成程、泡も立てずに、夕焼が残ったような尾をいて、その常夏を束にした、真丸まんまるいのが浮いて来るだ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
したはぎ桔梗ききやうすゝきくず女郎花をみなへし隙間すきまなくいたうへに、眞丸まんまるつきぎんして、其横そのよこいたところへ、野路のぢ空月そらつきなかなる女郎花をみなへし其一きいちだいしてある。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
デミトリチのひだりはうとなりは、猶太人ジウのモイセイカであるが、みぎはうにゐるものは、全然まるきり意味いみかほをしてゐる、油切あぶらぎつて、眞圓まんまる農夫のうふうから、思慮しりよも、感覺かんかく皆無かいむになつて、うごきもせぬ大食おほぐひな
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
... アノ穴は少しも扁たく無い満丸まんまるだよシテ見れば頭挿で無い外の者だ」谷間田は又茶かす如く笑いて「そう気が附くは仲々感心これだけは実の所ろ一寸ちょっと君の智恵を ...
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
醜悪な妻が有りもしない衣裳を何処からか引き出して来、まだらな髪を真点まんまるな丸髷に結い亭主の留守を見済ませて、密夫と逢曳を遂げるなどと云う事は、或いは不可能な又は奇蹟かも知れません。
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)