“せいふう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:セイフウ
語句割合
清風32.0%
腥風20.0%
凄風20.0%
青楓12.0%
西風8.0%
悽風4.0%
正風4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かのうづたかめるくちなはしかばねも、彼等かれらまさらむとするにさいしては、あな穿うがちてこと/″\うづむるなり。さても清風せいふうきて不淨ふじやうはらへば、山野さんや一點いつてん妖氛えうふんをもとゞめず。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ただ草を濡らす血潮と死体から腥風せいふういたずらにふき立って月の面をかげるばかり剣闘の場も一時は常の春の夜に返ったと見えた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
支那の怪物ばけもの………私は例の好奇心に促されて、一夜をの空屋に送るべく決心した。で、さらくわしくの『』の有様をただすと、いわく、半夜に凄風せいふうさっとして至る。
雨夜の怪談 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
漱石先生は傍らにおられた津田青楓せいふう氏に、その中から出して捺してあげておくれと、種々な印が、沢山にはいっていた袋——たしか袋だったと思ったが——を差示された。
古い暦:私と坪内先生 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
西風せいふうガ一トキワ強クナッテキタ——」
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一陣の悽風せいふうとともに、稲妻のような青白い一せんを浴び、同時に耐えきれぬめまいにあたまを抱えたまま、二人ともぐるぐる独楽こまみたいに廻って気を失いかけたのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渡辺魯輔ろすけを請じて経書を講ぜしめ、井口栄達を請じて本草を講ぜしめたのである。渡辺氏、名は魯、一の名は正風せいふう樵山せうざんと号した。松崎慊堂かうだうの門人である。当時麻布六本木に住んでゐた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)