“すがめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
44.6%
眇目24.6%
眇眼13.8%
斜視4.6%
醋甕3.1%
一目眇1.5%
巣甕1.5%
素甕1.5%
酢瓶1.5%
酢甕1.5%
陶瓶1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「わるいことをいうな。けだし国音家令かれいかれいに通ずればなりか。瓶子へいし平氏へいしに通じ、醋甕すがめすがめに通ず。おもしろい。ハッハハハハ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その外に遠い親戚だという眇目すがめな男がゐた。警察の小使をした事があるとかで、夜分などは『現行警察法』といふ古い本を繙いてゐる事があつた。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
あいつはかつ子が軽微の眇眼すがめなのを誤解して自分に秋波を送つてゐるのだと有頂天になつた莫迦ばか野郎だが、いつの間にか彼女は岸田のきも云はなくなつた。
現代詩 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
軽い斜視すがめがあって、上顎の門歯が二本欠けている。人相書を作製するのに、これ以上のことは望めないというような、しっかりした特徴をもっている。
悪の花束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
古き醋甕すがめ街衢ちまた
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
この砂がき婆さんは一目眇すがめの小さなおうなであったが、五、六種の色の粉末を袋に持っていて人だかりの前で、祐天和尚ゆうてんおしょうだの、信田しのだの森だの、安珍清姫だの、観世音霊験記だのを
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
最初の石の一つが巣甕すがめに當らうものなら、その瞬間から赤蜂は怒つて羽根をふるはせて、巣甕の上を取り卷く、怒ると羽根を鳴らすくせのある蜂は、巣甕のまはりから一疋づつ少年たちを眼がけて
めたん子伝 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
『——咲くや木の花、なにわ津の、入江のあしは、伊勢の浜荻はまおぎ、伊勢の瓶子へいしは、素甕すがめにてこそ。——伊勢の平氏はスガ目にてこそあるなれ』
昔、釈迦牟尼しゃかむに、孔子、老子が人生の象徴酢瓶すがめの前に立って、おのおの指をつけてそれを味わった。実際的な孔子はそれがいと知り、仏陀ぶっだはそれをにがいと呼び、老子はそれを甘いと言った。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
今は雪深くくづれてしとしとと庫裡くり酢甕すがめりにけり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)