“眇眼”の読み方と例文
読み方割合
すがめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矢部は彼が部屋にはいって来るのを見ると、よけい顔色をけわしくした。そしてとうとうたまりかねたようにその眇眼すがめで父をにらむようにしながら
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
あいつはかつ子が軽微の眇眼すがめなのを誤解して自分に秋波を送つてゐるのだと有頂天になつた莫迦ばか野郎だが、いつの間にか彼女は岸田のきも云はなくなつた。
現代詩 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
そのために登勢はかえって屈託くったくがなくなったようで、生れつきの眇眼すがめもいつかなおってみると、思いつめたように見えていた表情もしぜん消えてえくぼの深さが目だち
(新字新仮名) / 織田作之助(著)