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しゆつしん
けれども
貴殿がそういふことを
申されるのも
要之、
僕が一の
小さな
小學校の
出身であることを
誇るとか、
感謝するとか
言ふのは
自分で
自分の
仕事をして
見たくてならない
矢先へ、
同じ
科の
出身で、
小規模ながら
專有の
工場を
月島邊に
建てゝ、
獨立の
經營をやつてゐる
先輩に
出逢つたのが
縁となつて、
其先輩と
相談の
上
兒玉は
先程來、
多く
口を
開かず、
微笑して
人々の
氣焔を
聽て
居たが、
今突然出身の
學校を
問はれたので、
一寸口を
開き
得なかつたのである。
それが
僕の
出身の
學校なのです、四十
幾歳の
屈強な
體躯をした
校長大島氏は、四五
人の
教員を
相手に二百
餘人の
生徒の
教鞭を
採つて
居られます。