“しもたや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仕舞屋31.0%
仕舞家20.7%
素人家17.2%
無職業6.9%
素人屋6.9%
不商屋3.4%
無商売3.4%
無商売屋3.4%
無商家3.4%
無職業家3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
バタシーを通り越して、手探てさぐりをしないばかりに向うの岡へ足を向けたが、岡の上は仕舞屋しもたやばかりである。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この娘は前回に於て夜の十二時頃縫い上げた式服を松谷鶴子のところへ持って来た、崖下の仕舞屋しもたやの二階に住む桃沢花という縫子である。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
両隣りから二階建ての仕舞家しもたやに挟み打ちにされて、妙にその煉瓦の色が黒ずんで見え、さも窮屈さうに頑張つてゐる恰好である。
地獄 (新字旧仮名) / 神西清(著)
人数ひとかずは少なくて、姉上と、その父と、母と、下婢かひとのみ、ものしずかなる仕舞家しもたやなりき。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは、店屋にかこまれて、裕福らしい素人家しもたやが数軒かたまっている、そのなかのひとつだ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
宗因饅頭まんじゆうの店からそう遠くもない、しかも静かな小路の素人家しもたや
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なかにはれは無職業しもたやさんや、ナニさうぢやない質屋しちやさんやなどうて色々いろ/\うはさうてやひやりましたが
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
富んでゐる無職業しもたや旧家きゅうかであることだけは判つたが、内部の家族の生活振りや程度のことなど、子供の方から、てんで知りい慾望もなかつたのである。
蝙蝠 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
また万茶亭と素人屋しもたやとの間の路地裏にはルパン、スリイシスタ、シラムレンなど名づけられたものがあった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ちょうどその時窓の外を、有明荘の崖下の素人屋しもたやに住んでいる例の花という美しい縫子が通りかかった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
普通の不商屋しもたやの張出になった格子窓の一部を小さなショーウインドウに改造して、そのガラス張りの中に、三つ四つ大きな人形の首が並べてある。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
九段の長谷川はせがわ写真館の真向まむかいを東へ下りる坂の下り口の北側が今では空地あきちとなってるが、この空地をはずれて二、三軒目にツイ二十年前まであった小さな瀬戸物屋が馬琴の娘の婿の家で、今でも子孫が無商売しもたやでこの裏に住んでるそうだ。
当時本郷の富坂の上に住っていた一青年たる小生は、壱岐殿坂を九分通り登った左側の「いろは」という小さな汁粉屋の横町を曲ったダラダラ坂を登り切った左側の小さな無商売屋しもたや造りの格子戸に博文館の看板が掛っていたのを記憶している。
だから僕には君達の行ったうちまでは分らないけれど、自動車を止めたのが本所中之郷T町だから、僕の想像では、同じ中之郷O町の小さな門のある無商家しもたやじゃないかと思うのだが
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)