“こんもり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蓊欝26.1%
鬱蒼26.1%
蓊鬱17.4%
欝蒼13.0%
蓊乎8.7%
蓊然4.3%
鬱茂4.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼らの右手には高い土手があって、その土手の上には蓊欝こんもりした竹藪たけやぶが一面にかぶさっていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やがて若葉にざされたように蓊欝こんもりした小高い一構ひとかまえの下に細いみちひらけた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
柵の中は、左程廣くもない運動場になつて、二階建の校舍が其奧に、愛宕山の鬱蒼こんもりした木立を背負つた樣にして立つてゐる。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ぎょうの松にむかった方には狩野かのうという絵師の家が、鬱蒼こんもりした中に建っていた。
はるかの下方に見えるぶなとちの大木の、一際蓊鬱こんもりした木陰、そこで道は二つに分れています。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
叢道くさむらみちの両側は、見上げるような山ばかりで、蓊鬱こんもりとした杉の木ばかり、そびえています。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
前の空地あきちの二、三本の木立も、先生のお庭のものだったほど広い一角で、植込みの欝蒼こんもりした、ぐるりと生垣だった。
古い暦:私と坪内先生 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
黄稲くわうたうの実れる田、蕎麦の花の白き畑、欝蒼こんもりと茂れる鎮守の森、ところどころに碁石を並べたやうに
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
窓から顔を出すと、行手にあたつて蓊乎こんもりとした木立が見え、大きい白ペンキ塗の建物も見えた。
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
窓から顏を出すと、行手に方つて蓊乎こんもりとして木立が見え、大きい白いペンキ塗の建物も見えた。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
この垣の外は五六間の空地あきちであって、その尽くるところにひのき蓊然こんもりと五六本ならんでいる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
行くうちに、岩屋道の道しるべを見て、急角度の石段を下りかけると、道中の鬱茂こんもりした常磐木の緑に暗くなつてゐる眼先に、忽ち、美しい海景が展けた。
滑川畔にて (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)