“こんき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
根気68.5%
根氣13.0%
婚期5.6%
恨気5.6%
魂気3.7%
今季1.9%
懇気1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは手間のかかる仕事であったが、少年は根気こんきよく土の壁に足場を一段ずつ掘っていって、やがて穴のそとに出ることができた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
祖母おばあさんはれい玄關げんくわんわきにあるはた腰掛こしかけまして、羽織はおりにするぢやう反物たんものと、子供こどもらしい帶地おびぢとを根氣こんきつてれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
こんなことで、敦子あつこさまの婚期こんきねん一年いちねんおくれてきました。敦子あつこさまはのちにはすっかり棄鉢気味やけきみになって、自分じぶん生涯しょうがいよめにはかないなどとって、ひどく御両親ごりょうしんこまらせました。
「ううむ、いかなれば、かくは……」と、きばみ、恨気こんき天を突いて、まなじりも裂けよと一方を睨んでいたと思うと、如何にしけん関羽はがばと、馬のたてがみへうっ伏してしまった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魂気こんきは天にもとづく、ゆえに騰上し、体魄たいはくは地にもとづく、ゆえに降下す
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
今季こんきの会報には寄宿舎生徒松本なにがしがみずから棄てて自殺した顛末てんまつが書いてあった。深夜、ピストルの音がして人々が驚いてはせ寄ったことがくわしく記してあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
三沢は焦烈じれったそうな自分の顔をなお懇気こんきに見つめていたが、やがて「じゃ話そう」と云った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)