婚期こんき)” の例文
そしてわれ知らず老いたる父と女の婚期こんきが過ぎかけてゆくのも思わずに暮していたが、はからずも去年、その人の奇禍きかを知ると、居ても立ってもいられなくなった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんなことで、敦子あつこさまの婚期こんきねん一年いちねんおくれてきました。敦子あつこさまはのちにはすっかり棄鉢気味やけきみになって、自分じぶん生涯しょうがいよめにはかないなどとって、ひどく御両親ごりょうしんこまらせました。
婚期こんきを過ぎし妹の
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)