“きこん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気根26.7%
気魂20.0%
鬼魂20.0%
氣根13.3%
危根6.7%
季崐6.7%
既婚6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕も桂の家でこれを実見したが今でもその気根きこんのおおいなるに驚いている。正作はたしかにこの祖父の血を受けたに違いない。もしくはこの祖父の感化を受けただろうと思う。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
孤独を訴える坤竜丸の気魂きこんであろうか。栄三郎のうしろ姿には一まつのさびしさが蚊ばしらのように立ち迷って見えた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そして、おそる畏る封を除くと、紙質のちがった、べつの一書があらわれた。……と、故人の鬼魂きこんがそこらをめぐッて啾々しゅうしゅうと生き身に何かを訴えるようだった。——高氏は、指のふるえを禁じえない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
流石さすが氣根きこん竭果つきはてけん茫然ばうぜんとしてたちつくすをりしも最少もすこまゐると御座ございませうとはなごゑしてくろかげうつりぬ、てんあたひとこそつれはづすまじといさたつすゝればはてなんとせん
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ポオル・クロオデル日本に来りし時、この東海道の松並木を見て作る所の文一篇あり。痩蓋そうがい煙を含み危根きこん石を倒すの状、ゑがき得て霊彩れいさい奕々えきえきたりと云ふべし。今やこの松並木亡びんとす。
三村三益、名はぼく、字は季崐きこん、一に道益と称した。山脇東洋の門人にして山村氏の医官である。木曾の薬草は始て此人によつて採集せられた。宝暦十一年に六十二歳で歿した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それを引きばすと、既婚きこん一対いつついは、双方ともに、流俗に所謂いはゆる不義インフイデリチの念におかされて、過去から生じた不幸を、始終めなければならない事になつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)