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気魂
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きこん
故に、一兵一兵を
視てゆく眼ざしにも、
悽愴の気に近い光があったにちがいない。
総帥たる人のその
気魂は当然また全軍の兵気に
映らずにいない。
孤独を訴える坤竜丸の
気魂であろうか。栄三郎のうしろ姿には一
抹のさびしさが蚊ばしらのように立ち迷って見えた。
長官の
梁中書は、それを一読するや、顔の色を失ってしまった。
気魂、おののきふるえて、
天外に飛ぶの
態だった。
彼は州城内の一
宇、
霧谷観と
額のある堂の真ン前に
佇んで、
虚空を仰いでいたのであり、師から授かった“
五雷天罡”の
秘咒に
気魂を
凝らしていたのだった。