“きこく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キコク
語句割合
鬼哭40.0%
歸國20.0%
枳殻16.0%
箕谷4.0%
帰国4.0%
杞国4.0%
枳殼4.0%
枳穀4.0%
鬼国4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
経文を唱える俊恵の声は啾々しゅうしゅうたる鬼哭きこくを思わせる、しばらくすると七兵衛が呟くようなこえでそれに和し、村人たちもそっとそれにつけだした、他聞をはばかりながら
荒法師 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
此家こヽにも學校がくかうにも腦病なうびやう療養れうやう歸國きこくといひて、たちいでしまヽ一月ひとつきばかりを何處いづくひそみしか、こひやつこのさても可笑をかしや、香山家かやまけ庭男にはをとこみしとは。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
枳殻きこく邸とか申すものを見度候。句仏へ御紹介を願われまじくや。頓首。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「丞相の仰せには、箕谷きこくを通る者は、くれぐれも敵の伏勢に心をつけ、一歩一歩もかりそめに進まれるな、とのご注意でありました」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魏の総勢が遠く退いた後、孔明は八部の大軍をわけて箕谷きこく斜谷やこくの両道からすすませ、四度よたび祁山きざんへ出て戦列をかんと云った。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昔の杞国きこくの人が憂えたと同じように、いつあの星が落ちて来ないものでもないという恐怖に、一時はとらわれましたが、恐怖の対象としては、星の光は、あまりに美しくて、懐かしいので
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
茯苓ふくりやう肉桂にくけい枳殼きこく山査子さんざし呉茱萸ごしゆゆ川芎せんきう知母ちぼ人蔘にんじん茴香ういきやう天門冬てんもんとう芥子からし、イモント、フナハラ、ジキタリス——幾百千種とも數知れぬ藥草の繁る中を、八幡知らずにさ迷ひ歩いた末
茯苓ぶくりょう肉桂にっけい枳穀きこく山査子さんざし呉茱萸ごしゅゆ川芎せんきゅう知母ちぼ人参にんじん茴香ういきょう天門冬てんもんとう芥子からし、イモント、フナハラ、ジキタリス——幾百千種とも数知れぬ薬草の繁る中を、八幡やわた知らずにさ迷い歩いた末
「わたし達も多年の商売で、方々へ吹き流されたこともありますが、こんな処へは一度も流れ着いたことがありません。なんでもここらの方角に鬼国きこくというのがあると聞いていますから、あるいはそれかも知れません」