“がくいう”の漢字の書き方と例文
語句割合
學友100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれ學友がくいう誰彼たれかれ萬遍まんべんなく安井やすゐ動靜どうせいいてた。しかだれるものはなかつた。たゞ一人ひとりが、昨夕ゆうべ四條しでう人込ひとごみなかで、安井やすゐによく浴衣ゆかたがけのをとこたとこたへたことがあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
伊太利イタリーくに子ープルスかうで、はからずもむかし學友がくいういま海外かいぐわい貿易商會ぼうえきしやうくわい主人しゆじんとして、巨萬きよまんとみかさねて濱島武文はまじまたけぶみ邂逅めぐりあひ、其處そこで、かれつまなる春枝夫人はるえふじんその愛兒あいじ日出雄少年ひでをせうねんとに對面たいめんなし
「なに不景氣ふけいきかほさへしなければ、何處どこつたつて驩迎くわんげいされるもんだよ」と學友がくいう安井やすゐによくはなしたことがあつた。實際じつさいかれかほは、ひと不愉快ふゆくわいにするほど深刻しんこく表情へうじやうしめためしがなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)