“おしつま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
押詰62.5%
押迫12.5%
押塞12.5%
推薄12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とし押詰おしつまつて師走しはす幾日いくにちかは、當邸たうやしき御前ごぜん服部式部はつとりしきぶどの誕生日たんじやうびで、邸中やしきぢうとり/″\支度したくいそがしく、なんとなくまつりちかづいたやうにさゞめきつ。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
拍てオヽ然樣かわかつたりと云ながら店へ駈出かけいだしければ女共は彌々いよ/\わけが分らずたゞあきはててぞ居たりける是出しぬけの事ゆゑよもや弟長兵衞が年のくれ押迫おしつまつて來やうとは思はずもつとも是まで平常つね/″\逢度あひたくおもふ一心より九死一生の大病なりと手紙にうそ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こしたれば是非々々存生ぞんしやうの中に面會めんくわい致し度今にては私しも親はなし親のなき後は兄は親同前なりと云ば是非あひゆくつもりなり併し是もはや押迫おしつまつてかぞへ日にはなるし彼是又暮の始末しまつにて旅立所たびだちどころではなけれ共兄弟きやうだいしやうの別れなれば何有てもあはねばならず夫に付長旅ながたびの事ゆゑ心の知れぬ者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
師走しわすももうあと三日しかないほど押塞おしつまった日のこと、岸本は節子から送ってよこした短い手紙を受取った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さればここに二十七日と推薄おしつまりたる歳末の市中は物情恟々きようきようとして、世界絶滅の期のつひに宣告せられたらんもかくやとばかりに、坐りし人は出でて歩み、歩みし人は走りて過ぎ、走りし人は足も空に
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)