押迫おしつま)” の例文
拍てオヽ然樣かわかつたりと云ながら店へ駈出かけいだしければ女共は彌々いよ/\わけが分らずたゞあきはててぞ居たりける是出しぬけの事ゆゑよもや弟長兵衞が年のくれ押迫おしつまつて來やうとは思はずもつとも是まで平常つね/″\逢度あひたくおもふ一心より九死一生の大病なりと手紙にうそ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こしたれば是非々々存生ぞんしやうの中に面會めんくわい致し度今にては私しも親はなし親のなき後は兄は親同前なりと云ば是非あひゆくつもりなり併し是もはや押迫おしつまつてかぞへ日にはなるし彼是又暮の始末しまつにて旅立所たびだちどころではなけれ共兄弟きやうだいしやうの別れなれば何有てもあはねばならず夫に付長旅ながたびの事ゆゑ心の知れぬ者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)