つく)” の例文
所謂鮑を得ること多きが故に、岸沚の竹を燒て海中に沈置、朝にうかべる之に枝葉につく鮑恰もはえたる木子〔茸〕の如くなるとかや(伯耆民談)。
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
殺さば殺さるゝ其條目はのがれ難し如何はせんと計りにて霎時しばし思案しあんくれたるがやう/\思ひつくことありてや一個ひとり點頭うなづき有司いうしに命じ庄兵衞の母おかつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
持程のそんはなし夫故我は妻をも持ず世繼よつぎには人がほねをつ養育やういくした子をもらへば持參金ぢさんきんも何程かつくなり縱令たとへ放蕩はうたうを仕たればとて無した金は持參金より引去ひきさり離縁りえんさへすれば跡腹あとばら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
口出しなさばかゝあひ然樣さうなる時は大變たいへんなれば決して口外こうぐわいなさるゝなと言ける故に今迄は人にも決して言ざりしがお前にばかりはなすなり夫ゆゑお前の御亭主ていしゆかたきと言ふは長庵に相違さうゐなしさなサア/\/\はなした上はお光さん私が事も聞て呉れとお光に突然いきなりつく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)