釈迦しやか)” の例文
旧字:釋迦
「だつて、それだけの事が、人間にはなかなか、わからないんだよ。それが本当に解つたので、悉達太子様は、今にお釈迦しやか様とつて尊敬されるのです。」
愚助大和尚 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
素人しろうとにして捨てて置くは惜しい物の中に加へぬ、さりとてお寺の娘にひだづま、お釈迦しやか三味しやみひく世は知らず人の聞え少しははばかられて、田町たまちの通りに葉茶屋の店を奇麗にしつらへ
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この事によりて、小生幾分か、釈迦しやかの大悲や、基督キリストの大愛を味ひ得たる感有之候也。
予が見神の実験 (新字旧仮名) / 綱島梁川(著)
だまつて人のふことを聞け、醋吸すすひの三せい結構けつこうでございます、なれども御祝儀ごしゆうぎの席には向きませんかとぞんじます、孔子こうし老子らうし釈迦しやかぶつだからおいはひの席にはけられませんと
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
流石さすが、省吾は未だ子供のことで、其禽獣とりけもの悲嘆なげき光景さまを見ても、丁度お伽話とぎばなしを絵で眺めるやうに、別に不思議がるでも無く、驚くでも無い。無邪気な少年はたゞ釈迦しやかの死を見て笑つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
釈迦しやかさんにちよいと汲んで
蛍の灯台 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
釈迦しやかさまでも気がつくまい
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
随分ずゐぶんちやをとこだな……草履下駄ざうりげたかたちんばにいてやつがあるか、いぬがくはへてつた、ほかに無いか、それではそれでけ、醋吸すすひの三せい孔子こうし老子らうし釈迦しやかだよ、天地てんち唐物緞子からものどんす
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
釈迦しやかさま
未刊童謡 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)