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踵
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つ
ふりがな文庫
“
踵
(
つ
)” の例文
二人の相
踵
(
つ
)
いで木に就いた時、蘭軒は始て黄葉夕陽村舎詩の刻本を手にすることを得、甲子の旧遊を想起して此を賦したのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
彼は
遽
(
にはか
)
に心着きて
履物
(
はきもの
)
を
検
(
あらた
)
め来んとて起ちけるに、
踵
(
つ
)
いで起てる満枝の
庭前
(
にはさき
)
の縁に出づると見れば、
傱々
(
つかつか
)
と行きて
子亭
(
はなれ
)
の入口に
顕
(
あらは
)
れたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そうして父の後を
踵
(
つ
)
いで弁護士となって、正義の為に幾多の事件を争った。清川は青春時代の
憧憬
(
あこがれ
)
のまま文学を学び、戯曲家として世に出た。
正義
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
そして、信長と秀吉と家康は、満身に照明を浴びつゝ相
踵
(
つ
)
いで登場して、英雄の名を
攫
(
さら
)
つてしまつたのである。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
我々はその後から
踵
(
つ
)
いて行て一町余り行くと、
藪
(
やぶ
)
のある横丁、極めて淋しい処へ来た。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
亀鶴眠るにその膝を
踵
(
つ
)
くなり〉、今も俗に膝を抱いて眠るを猿子眠りというなりと。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
後
(
あと
)
に
踵
(
つ
)
いて
来
(
き
)
て、
渠等
(
かれら
)
は
狐格子
(
きつねがうし
)
の
外
(
そと
)
で
留
(
と
)
まつたのである。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まだ
踵
(
つ
)
いて来るの。私、直ぐ帰るから、先へお帰りよ。
春:――二つの連作――
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
我
(
われ
)
慄
(
ふるい
)
に襲はる。
涙
(
なみだ
)
相
踵
(
つ
)
いで
堕
(
お
)
つ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
隴西
(
ろうせい
)
の
李白
(
りはく
)
、
襄陽
(
じょうよう
)
の
杜甫
(
とほ
)
が出て、天下の能事を尽した後に
太原
(
たいげん
)
の
白居易
(
はくきょい
)
が
踵
(
つ
)
いで起って、古今の人情を
曲尽
(
きょくじん
)
し、
長恨歌
(
ちょうこんか
)
や
琵琶行
(
びわこう
)
は戸ごとに
誦
(
そら
)
んぜられた。
魚玄機
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
然るに拙者は独りこれが治療に任じ、絶て人に
諮
(
はか
)
らない。是は若し一人に諮るときは、二人三人が
踵
(
つ
)
いで来り、蘭方医も亦
与
(
あづか
)
り聞かむと欲するに至らむこと必然であつたからである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
翁は四月頃に先ず死し、まだ百箇日の過ぎぬ間に、媼も
踵
(
つ
)
いで死したそうである。わたくしは多少心を動さざることを得なかった。これを記している処へ、丁度宮崎虎之助さんの葉書が来た。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
文久三年柏軒に随つて京都に赴き、その病を得るに及んで、同行の塩田、
踵
(
つ
)
いで至つた清川即当蒔の多峰と倶に看護に力を竭し、
易簀
(
えきさく
)
の日に至るまで牀辺を離れなかつたことも亦同じである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
“踵(かかと)”の解説
かかと(踵)は、足の裏の最も後(背中側)の部分である。きびすとも言う。靴ではかかとの下の靴底を厚くするのが普通で、英語の heel からヒールとも言う。靴のこの部分を指してかかとと言うこともある。
(出典:Wikipedia)
踵
漢検1級
部首:⾜
16画
“踵”を含む語句
相踵
接踵
高踵靴
踵鉄
高踵
円踵
前踵部
対踵地
対踵的
後踵
膕踵
赤踵
踵摺
追踵