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踏潰
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ふみつぶ
ふりがな文庫
“
踏潰
(
ふみつぶ
)” の例文
「そうよ、其奴を、
旦
(
だん
)
が
踏潰
(
ふみつぶ
)
して怒ってると、そら、
俺
(
おいら
)
を
追掛
(
おっか
)
けやがる
斑犬
(
ぶちいぬ
)
が、ぱくぱく
食
(
くい
)
やがった、おかしかったい、それが昨日さ。」
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もし私の通ったような道を通り過ぎた後なら致し方もないが、もしどこかにこだわりがあるなら、それを
踏潰
(
ふみつぶ
)
すまで進まなければ駄目ですよ。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、挨拶したり、すぐ、ぼろの出る粗悪品を輸出したりして、大阪商人及び大阪人の
面目玉
(
めんぼくだま
)
を、
踏潰
(
ふみつぶ
)
した、野郎共は、他国の、奴にちがいない。
大阪を歩く
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
見ると、誰が暴れたのかわからないが昨夜の大きな酒樽が引っくり返って、栓が抜けている横に、汁椀が
踏潰
(
ふみつぶ
)
されている。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
然
(
さ
)
候わば今日道通りの民家を焼払わしめ、明日は高清水を
踏潰
(
ふみつぶ
)
し候わん、と氏郷は云ったが、
目論見
(
もくろみ
)
の
齟齬
(
そご
)
した政宗は無念さの余りに第二の一手を出して
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「大名の力でやりや、源太郎の家位は
踏潰
(
ふみつぶ
)
せさうなものぢやありませんか、家搜し位はお茶の子さい/\で」
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
打毀
(
ぶちこ
)
わすから代りを
取
(
とっ
)
て来なさいと云て、その枕を取上げて足で
踏潰
(
ふみつぶ
)
して、サアどうでもしろ、
攫
(
つか
)
み
掛
(
かかっ
)
て来るなら相手になろうと
云
(
い
)
わぬばかりの思惑を示した所で、決して掛らぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
若
(
も
)
し
然
(
そ
)
うだと二拾人も角力取が
押
(
おし
)
て来れば
踏潰
(
ふみつぶ
)
して
了
(
しま
)
う、然うだろうよ
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
泥鉢は
一堪
(
ひとたま
)
りもなく
踏潰
(
ふみつぶ
)
された。あたかも甚平の魂のごとくに
挫
(
くじ
)
けて、真紅の雛芥子は処女の血のごとく、めらめらと
颯
(
さっ
)
と散る。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
瞬く間に
踏潰
(
ふみつぶ
)
されて終うか、
然
(
さ
)
無
(
な
)
くとも城中
疑懼
(
ぎく
)
の心の堪え無くなった頃を潮合として、扱いを入れられて北条は開城をさせられるに至るであろう、ということであった。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「ウン。慌てていたせいか、鋳型を一箇所
踏潰
(
ふみつぶ
)
したんで、怒鳴り付けられただけだ」
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そこで、
踞
(
かが
)
んで、毛虫を
踏潰
(
ふみつぶ
)
したような爪さきへ近く、切れて落ちた、むすびめの節立った荒縄を手繰棄てに
背後
(
うしろ
)
へ
刎出
(
はねだ
)
しながら、きょろきょろと樹の空を見廻した。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二人を
睨
(
にら
)
み据えて言葉も荒々しく、政宗謀叛とは初めより覚悟してこそ若松を出でたれ、
何方
(
いずく
)
にもあれ支えたらば
踏潰
(
ふみつぶ
)
そうまでじゃ、
明日
(
あす
)
は早天に打立とうず、と
罵
(
ののし
)
った。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
踏
常用漢字
中学
部首:⾜
15画
潰
常用漢字
中学
部首:⽔
15画
“踏”で始まる語句
踏
踏込
踏張
踏臺
踏切
踏襲
踏台
踏石
踏留
踏掛