“刎出”の読み方と例文
読み方割合
はねだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
およぎは出来たが、川水の落口で、激浪にまれて、まさにおぼれようとした時、おおきな魚に抱かれたと思って、浅瀬へ刎出はねだされて助かった。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがてみずから麺粉めんふん鶏卵けいらんを合せき居られしが、高橋も来りてこれを見て居けるうち、鶏卵の加減かげん少しぎたるゆえ、ぱちぱちと刎出はねだし、先生の衣服いふく勿論もちろん余滴よてき、高橋にも及びしかば
そこで、かがんで、毛虫を踏潰ふみつぶしたような爪さきへ近く、切れて落ちた、むすびめの節立った荒縄を手繰棄てに背後うしろ刎出はねだしながら、きょろきょろと樹の空を見廻した。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)